【模試・本試験で使える】宅建の時短テクニック5つ|業法スタートから短い選択肢、マークのまとめ塗りまで
2時間で50問、1問あたり2.4分。時間が足りなくなる原因は、知識より解き方にあることが多いです。業法スタート、ワンブースト、短い選択肢から読む、まず50問を1巡する、マークはまとめて塗る。模試で試して本番に持ち込みたい5つの解き方です。
模試を解いてみたら、権利関係までたどり着く前に時間がなくなった。見直しの時間が1分も残らなかった。そんな経験をした方も多いのでは?
宅建試験は2時間で50問。1問にかけられるのは、平均して約2.4分です。この記事では、知識を増やさなくても点数を守れる時短テクニック5つを、模試で試す順番どおりに並べました。
結論:時短テクニックは「解く順番・読む量・塗るタイミング」の3つ
時間が足りなくなる原因は、たいてい知識不足ではなく解き方です。私がおすすめする時短テクニックは次の5つです。

| テクニック | 何を減らすか |
|---|---|
| ① 業法スタート | 序盤の迷い |
| ② ワンブースト | 読む選択肢の数 |
| ③ 短い選択肢から検討する | 読む選択肢の数(②の応用) |
| ④ 完璧より、まず終わらせる | 1問にはまる時間 |
| ⑤ マークシートはまとめて塗る | 集中が切れる回数・マークミス |
①と②は宅建講師の棚田行政書士さん(YouTube「不動産大学」)が紹介しているテクニックで、③〜⑤は私がそれを踏まえて大事だと思っている解き方です。中でも③の「短い選択肢から検討する」は、ワンブーストより今の試験に合っていると考えています。
① 業法スタート:宅建業法から解き始める
宅建試験は、問1から順番に解く必要はありません。問1〜14は、いちばん難しくて時間を食う権利関係。ここから解き始めると、序盤で時間も集中力も削られてしまいます。
そこで、得点源の宅建業法(問26〜45)から解き始めるのが業法スタートです。私も模試の段階から、宅建業法から解き始めて権利関係を最後に回す順番で解いていました。本番の点数は業法20問中16点、権利関係14問中10点です。科目ごとにどこまで取りに行くかの決め方は、勉強の順番と科目別の勉強法にまとめています。
私のおすすめの順番は、次のとおりです。宅建業法から始めて、あっちこっち寄り道せず、簡単な科目から解き進められる並びにしています。

| 順番 | 分野 | 問題番号 |
|---|---|---|
| 1 | 宅建業法 | 問26〜45 |
| 2 | 免除科目 | 問46〜50 |
| 3 | 法令上の制限 | 問15〜22 |
| 4 | 税・その他 | 問23〜25 |
| 5 | 権利関係 | 問1〜14 |
そのあと問15〜22の法令上の制限、続けて問23〜25の税・その他へ。ページを行ったり来たりせずに済み、最後に残るのは難しい権利関係だけになります。
「業法スタート」は、棚田行政書士さんが動画の中で名前をつけてすすめているやり方です。試験が始まってすぐ、1ページ目の権利関係から解き始めることには、はっきり反対しています。
棚田行政書士の不動産大学「合格するには1問は○秒で解く」(業法スタート)
20問ある宅建業法を、頭がいちばん元気な最初の40分ほどで片付けると、「もう半分近く終わった」という安心感が生まれます。棚田さんは別の動画で、業法スタートで解いて、権利関係に入る時点で1時間以上残っていれば、かなり余裕を持って取り組めるとも話しています。権利関係は時間がかかる分野なので、その時間を宅建業法と法令上の制限で先に作っておくわけです。分野ごとの時間配分の目安は、ラスト1ヶ月から試験当日までの記事に載せています。
② ワンブースト:確信したら残りの選択肢は読まない
ワンブーストは、「正しいものはどれか」の問題で、選択肢1を読んで「これが正解」と確信できたら、選択肢2〜4は読まずに次の問題へ進む解き方です。棚田行政書士さんが動画で紹介しています。
棚田行政書士の不動産大学「問題文読むのおそい人手あげて!」(ワンブースト)
- 時間が浮く:正解の選択肢は1〜4にほぼ均等に散らばるので、約4分の1の問題では残り3つを読む時間が丸ごと浮きます
- 迷わなくなる:確信したあとに残りを読むと、引っかけに惑わされて答えを変えてしまうことがあります
動画の中で棚田さんは、ワンブーストのいちばんの目的を「少しでも早く、50問を一度最後まで終わらせること」だと話しています。飛ばした選択肢は、二度と読まないわけではありません。50問を一度解き終えると落ち着くので、そのあとで戻って確認すればいい、という考え方です。この記事の④「まず50問を終わらせる」とも同じ考え方です。
設問が「正しいもの」か「誤っているもの」かは、必ず先に確認します。個数問題・組合せ問題では、全部の記述を判断する必要があるので使えません。
③ 短い選択肢から検討する(いちばんのおすすめ)
ここが、この記事でいちばん伝えたいテクニックです。②のワンブーストの応用で、私はこちらのほうをおすすめしています。
1問目から解くワンブーストは、対策されてきている
ワンブーストは便利な反面、テクニックとして広まりすぎました。私の感覚では、試験を作る側もそれに対応してきていて、選択肢1に難しい記述を置く問題が増えています。選択肢1で手が止まると、ワンブーストどころか、最初の1肢で時間を使ってしまいます。
やり方:4つの選択肢をパッと見て、短いものから読む
パッと見る
4つの選択肢の長さを、読まずに眺める
短い肢から読む
いちばん短そうな選択肢から判断する
正解なら次へ
確信できたらワンブーストで次の問題へ
短い選択肢は、聞いている知識が1つだけのことが多く、判断が速くつきます。それが正解なら、ワンブーストと同じく残りは読まずに次の問題へ進みます。
外れても「三択」にできたことに大きな意味がある
短い選択肢が正解でなかったとしても、損はありません。選択肢が1つ消えて、4択が3択になったからです。残りの長い選択肢を読むときも、3つの中から選べばいいので気持ちに余裕が出ます。
2026年の本試験の問題で見てみます。選択肢1・2・4は、本試験と同じ文字数で中身を言い換えています。
パッと見て短いのは2と3です。どちらから読んでもかまいません。3を読めば「砂州は液状化しやすいのに、可能性がないと言い切っている」と気づけて、そこで答えが出ます。
住宅瑕疵担保履行法の問題で「正しいものはどれか」。いちばん短いのは選択肢4(62字)でしたが、4は誤りで、正解は2でした。それでも、短い4を先に読んで×をつけた時点で三択になり、長い選択肢を4つ全部読むより、ずっと楽になります。
どれが短いかは、パッと見た瞬間に分かります。ここに1秒も2秒も使うのは、とてももったいないです。
④ 完璧を目指すより、まず50問を終わらせる
本番では、すぐに答えが出ない問題に必ずぶつかります。たとえば、こんな問題です。
- 2択までは絞れたけれど、どちらか決めきれない
- 権利関係の難しそうな問題(問題文が長い、登場人物が多い)
- 計算に時間がかかる問題(報酬額の計算など)
こうした問題に出会ったら、思い切って後回しにします。問題用紙に印だけつけて、次の問題へ進みましょう。
とにかく1巡して、50問すべてに目を通す
目標は、まず50問すべてに目を通すことです。途中の問題が中途半端にしか解けていなくても、かまいません。
50問に一度目を通すと、不思議と気持ちが落ち着いてきます。「残っているのは、印をつけたこの数問だけ」と全体が見えるからです。そして、その落ち着いた気持ちで2巡目に入れば、1巡目で迷った問題も冷静に解けます。
- 1巡目:解ける問題だけ解き、迷った問題・難しそうな問題・計算問題には印をつけて飛ばす
- 50問すべてに目を通す
- 2巡目:印をつけた問題に戻り、落ち着いて解く
⑤ マークシートを塗りつぶす作業はまとめてやる
最後は、マークシートを塗るタイミングです。「問題を解く時間」と「マークシートを塗りつぶす時間」は、分けてください。
問1を解く → 問1の答えを塗る → 問2を解く → 問2を塗る……。試験に慣れていない人ほど、この塗り方をしがちです。
解いている間は、答えを問題用紙の番号に丸をつけておくだけにします。マークシートには、あとからまとめて写します。理由は2つです。
理由①:問題を解くモードの集中力が切れない
問題をいいペースで解けているときに、マークシートを塗りつぶすという単純作業がはさまると、集中モードが途切れてしまいます。1問ごとに頭を切り替えるのは、思っている以上に疲れます。解くときは解くことだけ、塗るときは塗ることだけに集中したほうが、どちらも速く正確になります。
理由②:マークミスをなくせる
①の業法スタートや④の後回しを使うと、問題を飛ばしながら解くことになります。1問ずつ塗っていると、飛ばした問題の欄を塗ってしまい、そこから答えが1つずつずれる「マークずれ」が起きやすくなります。問題用紙の丸を見ながら問1から順番に写せば、ずれが起きません。
ただし、塗る時間は必ず残しておく
まとめて塗るときの注意点は1つだけです。残り10分の時点で問1から塗り始めても、50問ぶんは落ち着いて塗りきれません。焦って塗ると、それ自体がマークミスのもとになります。
模試で、50問を塗りつぶすのに自分が何分かかるかを一度測っておき、その時間に余裕を足した分を確保しましょう。
時短テクニックを使うときの注意点
時短テクニックは、模試や本試験のように、本番の形式で実力を測るときに使うテクニックです。普段の勉強では使わないでください。
普段の勉強で4択を解くときは、4つの選択肢の1つひとつについて、どこが合っていて、どこが間違っているのかをじっくり確かめる必要があります。ここでワンブーストを使って「合っているから次の問題へ」と進めていたら、力はまったくつきません。
- 4つの選択肢を全部確かめるのが、普段の勉強です。
- 短い選択肢が、いつも正解とは限りません。あくまで「先に読む順番」のテクニックです。
- ワンブーストと短い選択肢から読む方法は、確信できたときだけ次へ進む。少しでも迷ったら印をつけて、2巡目で残りを確認します。
- 設問が「正しいもの」「誤っているもの」「いくつあるか」のどれかは、最初に必ず確認します。
- 合う・合わないは人それぞれです。
テクニックは、知識があってはじめて効きます。短い選択肢を見ても判断できなければ、時短にはなりません。普段は一問一答で1肢ずつ判断する力をつけて、模試でテクニックを試す。この組み合わせが本番でいちばん強いと思っています。1肢ずつの判断力のつけ方は一問一答を極める勉強法にまとめています。
宅建の時短テクニックに関するよくある質問
時短テクニックは、いつから練習すればいいですか?
本番形式の模試を解くタイミングからで十分です。過去問を分野ごとに解いている時期は、まず知識を固めることを優先してください。模試で試して「自分に合う」と分かったものだけを残します。
個数問題でも、短い選択肢から読むやり方は使えますか?
個数問題は全部の記述を判断する必要があるので、ワンブーストのように途中で次へ進むことはできません。ただ、短い記述から先に判断していくと、迷う記述が早く見つかるので、後回しにするかどうかの判断が速くなります。
後回しにした問題に、戻る時間がなかったらどうしますか?
何も塗らないままにはせず、2択まで絞れていたほうを塗ります。空欄は確実に0点ですが、塗っておけば正解の可能性が残ります。そのためにも、⑤の「塗る時間」を最後に空けておくことが大切です。
マークシートは、どのくらいの単位でまとめて塗ればいいですか?
まとめ方は人それぞれですが、大事なのは「解いている途中で塗らないこと」と「最後に塗る時間を残すこと」の2つです。どのタイミングで塗るのが自分に合うかも、模試で試して決めておきましょう。
まとめ:時短テクニックは模試で試して、本番に持ち込む
宅建試験の2時間は、解き方しだいで長くも短くもなります。今回の5つをおさらいします。
- ① 業法スタート:得点源の宅建業法から解き、権利関係は最後に回す
- ② ワンブースト:確信したら、残りの選択肢は読まない
- ③ 短い選択肢から検討する:当たれば時短、外れても三択。いちばんのおすすめ
- ④ まず50問を終わらせる:迷う問題は後回しにして、全問に一度目を通す
- ⑤ マークはまとめて塗る:解く時間と塗る時間を分ける。塗る時間は最後に必ず残す
どれも、模試で一度試してから本番で使ってください。
あわせて読みたい
宅建の直前期1ヶ月の勉強時間とやること|試験当日の持ち物・解く順番まで
試験まで残り1ヶ月の勉強から、当日の持ち物・会場に着く時間・50問を解く順番まで、試験前の流れを時系列に並べました。当日の部分は目次から直接飛べます。
スタディング宅建士講座の模試3回の中身と、直前期の使い方
模試は3回。最後の出題予想講座とAI復習を組み合わせて、直前期にどう回したかを順番に書いています。
【2026年は個数問題10問】宅建は一問一答を極めるのが近道|スタディング宅建士講座での回し方
2026年10月18日の本試験は、個数問題10問・組合せ問題5問。全50問の3割が「1肢ずつ正誤を決めないと解けない」問題でした。4択も分解すれば一問一答が4つ。◯×で1肢ずつ判断する力を先に固め、スタディングのスマート問題集→4択→過去問の順に積み上げる方法をまとめています。
【捨てずに10点】宅建の権利関係の勉強法|用語の言い換え・自分ごと・関係図
悪意は「知っている」、心裡留保は「冗談」。権利関係は、問題文をふだんの言葉に直して、自分の家族の話に置き換え、登場人物を図にするだけで読めるようになります。14問中10点を取った5つのやり方と、先に固める分野の順番を並べました。
宅建業法で18点以上を取る勉強法|50問中20問の得点源
宅建業法は50問中20問。ここで満点近くを取れるかで合否が分かれます。私が業法で18点以上を安定させた、過去問の回し方・よく出るテーマ・引っかけへの備えをまとめました。